近年動画コンテンツの需要が高まり、企業の集客やブランディングに動画を用いたマーケティングが注目されています。
アメリカの調査会社『Forrester Research』のJames L. McQuivey博士が2014年4月に発表した研究結果によると、「1分間の動画から伝わる情報量は、文字に換算すると180万語、Webページに換算すると約3,600ページ分になる」と発表しています。
また、人間のコミュニケーションの際に、視覚情報55%、聴覚情報38%、言語情報7%の割合で影響を受けていると言われています。そのため、映像(視覚)と音(聴覚)で情報を伝えられる動画コンテンツが圧倒的な強さを持っており、それを活用した動画マーケティングがユーザーに与える影響度が高くなるのは言うまでもありません。
そこで今回は、動画マーケティング手法の一つである、動画SEOについて紹介します。また、動画SEOを用いたGoogle検索やYouTube上での考え方についても併せて紹介します。
動画SEOとは
そもそもSEOとは、『Search Engine Optimization』の略で、日本語では「検索エンジン最適化」という意味を持ちます。
GoogleやYahoo!などの検索エンジンの検索結果で上位に自社サイトやコンテンツ情報を表示させるための技術や手法のことを SEO対策 と呼びます。
従来のSEOはテキストコンテンツでの手法となります。それに対して動画SEOは、 VSEO(Video Search Engine Optimization)とも呼ばれ、動画の検索順位の上位表示を目指すための技術や手法を指します。
この動画SEOには大きく分けて、Google上での考え方とYouTube上での考え方の2種類があります。詳細については後述で紹介します。
動画SEOを取り入れるメリット
動画SEOを取り入れることによって、以下の点の効果を得ることができます。
- 検索流入を見込める
- サイト回遊率、滞在時間が高まる
- YouTubeでの露出が増える
検索流入を見込める
動画SEOに取り込むことによって、ユーザーの検索意図を考慮した動画やユーザーのニーズに合わせた動画を作成して公開するため、GoogleやYahoo!などの検索エンジンの検索結果上位に表示される可能性が高まります。
また、自社サイトに動画掲載をすることで、品質の高いサイトであると評価されれば、サイト自体の検索順位も同時に高めることができます。
サイト回遊率・滞在時間が伸びる
自社ホームページに動画を掲載することによって、ホームページへの滞在時間と回遊率が伸びる効果があります。
例えば、1分間の動画をホームページへ掲載し、それが再生されればユーザーは1分長くホームページへ滞在してくれます。
また、ユーザーのことを考えるなら、動画掲載ページに関連する動画をまとめてあげるなどの工夫をすれば、滞在時間はさらに伸ばせます。
動画の内容が面白かったり、ニーズに合うものが他に用意されているのであれば、ユーザーは他の動画を探し始めて、気になる動画をチェックしていきます。
つまり、ホームページの回遊率を高めて、滞在時間を伸ばすことができます。
YouTubeでの露出が増える
動画SEOの効果として、YouTubeでの露出が増える効果が期待できます。
YouTubeは、日本国内で月間利用者数約6,500万人(2020年9月時点)を誇る巨大プラットフォームです。
特定のキーワードで品質の高い動画を作成することができれば、YouTube検索で上位表示されたり、関連するキーワードで検索されたときに関連動画として表示される可能性が高まります。
また、YouTubeの動画には埋め込みタグを生成する機能があるため、自社サイトにYouTube動画を埋め込むことで、サイト内からYouTube動画を視聴することができるようになります。
それによって、視聴回数を増やして、埋め込みを行った動画を後押しすることができます。
動画SEOのポイント
動画SEOをうまく運用していくためには、いくつかのポイントがあります。
今回はその中から、以下の点をピックアップして紹介します。
- キーワードを意識した動画を作成する
- ユーザーニーズのある動画を作成する
- タイトルや概要欄などのテキスト内容にも気を配る
キーワードを意識した動画を作成する
動画SEOをうまく運用していくためには、どのようなキーワードで上位表示させるかを考えてコンテンツを作る必要があります。
通常のSEOと同じように、キーワードに最適化された動画が評価される傾向があります。対策するキーワードを決めて、そのキーワードを検索するユーザーのニーズを満たす内容を取り込んだ動画を作りましょう。
タイトルや概要欄などのテキスト内容にも気を配る
動画のタイトルや概要欄に、特定のキーワードを含めるのも動画SEOの基本的な対策の一つです。
キーワードを含めることで、GoogleやYahoo!などの検索エンジン側が何についての動画なのかを判断しやすくなり、そのキーワードで検索をしたユーザーが動画をクリックする可能性を高めるように対策することができます。
分析と改善を行いながら動画をつくる
動画SEOでは、投稿した動画の分析と改善を常に行っていく必要があります。
単純に動画を投稿し続けるだけでは、いつまで経っても期待する成果を得ることはできません。
分析と改善を行なっていくことで、ユーザーとって品質の高い動画を作り出すことにつながっていきます。
「分析」と「改善」は動画SEOをうまく運用させていくために、重要なポイントの一つであると言えます。
YouTube上での動画SEO対策
YouTubeの場合は、チャンネル登録者数やSNSシェア数が検索結果に反映されます。そのため、チャンネル自体の影響力を高めていく必要があります。
また、動画の再生回数よりも総再生時間を評価基準としているため、最後まで見てもらえる品質の高い動画を作成することが重要です。
コメント数やお気に入りの数、評価数などといった第三者からの評価もSEOで評価されるポイントの一つです。
Google上での動画SEO対策
Googleのスタッフであるゲイリー・イリーズ氏は「動画をページに掲載してもそれだけでは検索順位は絶対に上がらない」とTwitter上で発言しています。
そのため、Google検索で動画SEOに取り込むなら、従来のSEO対策のようにテキスト情報(タイトルや説明文など)に対して、特定キーワードを含ませたり、動画にまつわる情報を充実させるようにしましょう。
Googleにとっては、ユーザーにとって有益な情報を提供することができるかが重要なポイントであるため、それらを満たすコンテンツを作っていくことが重要です。
まとめ
動画マーケティングを行なっていくなら、動画SEOは対策していきたい手段の一つです。
動画SEOを意識して動画を作成するのとそうでないのとでは、ユーザーに伝えられる情報の質が違ってきます。
動画を活用したマーケティングを行なっていきたいならば、ぜひ動画SEOを意識したコンテンツを提供していきましょう。
効果の高い動画を求めるのなら、動画のプロに頼むのがおすすめです。
動画制作の株式会社STUDIO MW(スタジオムウ)でも上記SEO観点を考慮した様々な動画の制作が可能なので、ぜひ一度相談してはいかがでしょうか。